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オルフェーヴルの複勝オッズが1.2〜1.3倍から1.1〜1.2倍になっていたからです。
僕は、1.4倍つかない複勝馬券は基本的に買わないことにしています。期待値があまりにも低いためです。でもオルフェーヴルは特別な馬だから1.2倍でもそんなに悪くないだろう、と例外をつくって購入することにしていました。もちろんそこにはオルフェーヴルが引退レースだからという思いと、有馬記念は一年を締めくくるお祭りレースだからという思いもありました。(勝負師失格ですが・・・)
ですが、1.1倍というオッズはさすがに躊躇しました。馬券が当たってもほとんど儲けはありません。(10万円賭けても、1万円にしかなりません)。ただ単にリスクを取るだけのような馬券です。
でも数分の逡巡ののち、僕は馬券を買うことを決めました。
それはもう祈りに近いような思いでした。
「オルフェーヴルに負けてほしくない」
勝ってほしいという気持ちではありませんでした。無残な姿を見たくないという気持ちでした。単勝馬券ではなく、複勝馬券を買ったのも、この気持ちの反映だと思います。(僕のスタイルもありますが・・・)
僕にとってオルフェーヴルはただ単に強いという馬ではありませんでした。日本中の競馬ファンに夢を与えた馬でした。僕はそんな馬をディープインパクト以外には知りません。
オルフェーヴルの凱旋門賞挑戦は日本の競馬ファンを一つにしました。
2年前の凱旋門賞、2着に敗れたものの、オルフェーヴルは間違いなく世界最強馬でした。僕たちはどれだけこの馬の事を誇らしく思ったことでしょう。
そして、それからの1年間、ぼくたちは、オルフェーヴルが今度こそ凱旋門賞馬になってくれるだろう、という楽しい夢を見ることができました。それはディープインパクトですら見れなかった贅沢な夢でした。
凱旋門賞2着という成績を残しながら、「競争能力が衰えている」、「走る気がなくなっている」などという不安説が有馬記念前に出たのも、日本列島全体がオルフェーヴルで凱旋門賞を取れるという夢を見ていた裏返しだと思います。
僕は、そんな名馬に無残な最後を迎えてほしくありませんでした。衰えた姿を見たくはありませんでした。怪物は怪物のまま引退してほしいと思いました。
僕が馬券を買ったのは、そういった祈りを形にしたかったからです。応援馬券を超えた馬券でした。
結果は8馬身差の圧勝でした。
レースが終わって不思議な気持ちでした。
まずはオルフェーヴルを疑っていたことに対する罪悪感がありました。僕は有馬記念でオルフェーヴルが圧勝することを確信していました。過去のブエナビスタやテイエムオペラオーと比較してローテーションが違います。またオルフェーヴルにとって力のいる暮れの中山競馬場は最適な舞台です。さらに今年の相手は残念なほどに低調なものでした。
それでも僕は祈りました。オルフェーヴルが有終の美を迎えることを祈りました。これまで競馬をやってきて、こんな風に強く祈ったことははじめてでした。それは結局僕がオルフェーヴルを信じ切れていなかったということなのかもしれません。僕もメディアの不安説に踊らされた1人だったということでしょう。オルフェーヴルに申し訳なく思います。
そして、もう二度とオルフェーヴルの走りを見られないという喪失感がありました。クラシック三冠、凱旋門賞の2年連続2着、阪神大賞典での歴史的な逸走、そして8馬身差の圧勝劇をみせた有馬記念。そのいずれもが規格外でした。どこかの新聞で「記録にも記憶にも残る馬」と表現されていました。まさにその通りだと思います。そんな馬がいなくなるのは寂しいことです。
それから最後に8馬身差という距離に虚無感を覚えました。これが世界なんだと思い知らされました。結局、日本競馬界が世界に肩を並べたのではなく、オルフェーヴルという怪物が世界を夢見せてくれただけなのかもしれません。
僕たちが次に世界を意識できるのはいつでしょうか?応援されている方には申し訳ありませんが、ゴールドシップやキズナ、ジェンティルドンナでは役者不足でしょう。ディープインパクトが2006年に引退してから、オルフェーヴルが出てくるまで、5年の月日を要しました。これから5年待つのは、とても長い時間のように感じます。でも僕らは待つしかありません。オルフェーヴルの子供で凱旋門賞を取ることを妄想できるだけでも、僕らは恵まれていると思うしかありません。
レースが終わってこんなに暗い気持ちになるとは思いませんでした。
でも、それこそがオルフェーヴルの偉大さを示しているとも思います。
ありがとう、オルフェーヴル。
そして、さようなら、オルフェーヴル。
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posted by 3着管理人 at 18:23
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